【 夫の浮気が止まらないから離婚した⑩】探偵になれるかもしれないと思った日
こんにちは、やまだくま子です。
今日は久々の晴れ。
洗濯物がすぐ乾くというのは、それだけで幸せを感じます。
これだけ暑いとプールにでも入りたい気分。
一昨年までは普通にできていた、海外のビーチやホテルのプールサイドでトロピカルなカクテルを飲みながらのんびりするとか、今思うとすっごい贅沢な時間だったんだなと思う。
今年は無理そうだから、来年はできたらいいなぁ〜。
前回までのあらすじ
夫との関係が修復できず落ち込んでいた時に始まってしまった職場の人とのW不倫。
毎日一緒にいるうちにどんどんのめり込んでいき、夫とのことに向き合えずにいたくま子ですが…。
自分自身を滅ぼすほど夫の不倫相手を憎んでいるのに、私はその女と同じ事をしている。
アルバイト先の彼と出会う前は、それはもうその女に対する恨みだけで生きていたような状態で。
実家からこちらに戻ってきて早々、どうにか本人と会って話したいと思い、メールや電話をかけまくり、女の勤め先(=夫の勤め先)の外で待ち伏せをしたりして、夫からやめてくれと本気で懇願された。
それでも私の奇行は続き、ある日ダンサーでありダンスの講師もしているらしい彼女のレッスンスケジュールをネットで調べ、そのスタジオに足を運んだ。
受付の人にいるか尋ねたところ、まだ来ていないと言われたので外で待つことに。
もしかしたら近くのカフェにいるかもしれないと思い、入って探したりもした。
そして、似た人がいたので、もしかして○○さんですか、と声をかけたところ全くの別人だった。
当然ながら、ものすごく怪しい人を見る目で見られた。
その後もスタジオの外で数時間で待ち続け、ついにスタジオから出て来た女を見つけた。
写真で見た通りの顔だ。
生徒さんと話している。
その後一人になった女の後を追う。
甘ったるい香水と汗のにおいが混じったなんとも言えない匂いがしてきた。
ちなみにその時に女が持っていたのがコーチのバッグだったことから、私は未だにコーチが好きではない。
話しかけようか、どうしようか、と迷っているうちに地下街に続く階段に差し掛かった。
私は本気で、このままここから突き落としたらどうなるかなと考えた。
もちろん実行する勇気なんてない。
ただ、頭の中では何度もバイオレンスな想像はしていた。
地下に入っても後ろをずっとつけ、向こうがたこ焼き屋さんに入って一人で食事をしだしたので、私は急いで隣にあるカフェに入って見張った。
いったい私は何をしているのか。
そんなことを思いながらも目が離せない。
この場所だったら今から夫と待ち合わせをしてもおかしくない。
そうだ、夫が来るかもしれないから確認しないと。
しばらくして、食事が終わった女を追って私も店を出た。
夫は来なかった。
でもまだわからない。
女が電車に乗り込み、私もそのまま数メートル離れた場所に乗り込んだ。
電車を降りたら必ず話しかけよう、そう思って女が降りた駅で一緒に下車した。
付かず離れずの距離を保ちつつ、コンビニに入った女と一緒にコンビニに入る。
途中、一瞬目があった気がした。
まずいと思って店を出た。
その後買い物を終えた女も店を出て来た。
このまま後を付ければ自宅まで行ってしまう。
どうしよう、なんて話しかければいいのだろうか、話しかけたら最後、自制が効かない私は暴力とかふるってしまわないだろうか。
色んなんことを思いながら、私は結局話しかけることができなかった。
私は何がしたかったんだろう。
夫が来なかったことはよかった。
でも、なんとも言えない気持ちが残った。
後ろめたさや、不完全燃焼な感じとか、とにかく複雑な気持ちが残った。
結局、後にも先にもこの時だけが女と話せるチャンスだった。
話しておけばよかったとも、話さなくてよかったとも思う。
それにしても、今考えると狂気の沙汰である。
最初に戻るが、これほど、上記の文字数くらい熱い思いをもって(熱量多すぎw)女を憎んでいたのに、私は同じことをしていたのだ。
そんなのはイヤだ、でも彼と過ごす時間がないと私はまたダメになる。
そんな勝手な気持ちを抱いたまま、彼との関係は続いていった。
つづく